オン専字書きのにーこです!
私が初めての小説同人誌を出すときに気になったのが
同人誌の内容をWeb再録(Pixivやポイピクなどで公開)するか?
Web再録のタイミングはいつがベストか?
という問題。
答えは作家さんによって違います。
これまで私が見かけたことがあるのは、次のような方法です。
- 同人誌完売後1年経ったらWeb再録
- 頒布中・完売後間もない同人誌の内容をオンラインイベントの期間限定でWeb再録
- オンラインイベントの期間限定で同人誌新刊の全文をサンプルとしてWeb公開
- Webで作品が増えたらログ本として同人誌を発行(はじめからすべてWeb公開済み)
- Web再録はしない(再録する場合は再録本として同人誌を発行)
ジャンルにはまる前に完売して手に入らなかった同人誌が、本でもWebでも再録されるとものすごくありがたいですね。
イベント期間限定で読めるのも特別感があって楽しいです!
私自身は、同人誌を発行するときに発行と同時にWebでも同じ内容を公開することにしています。
今回はその理由を書いてみました。
作品ゼロ、活動実績なしで頒布する同人誌を読んでもらうには?
推しに対する感情が爆発して初めての小説同人誌を出したとき、勢いに任せて1ヶ月半ぐらいで何とか完成させ、赤ブーのオンリー合わせのオンラインイベント「エアブー」に参加、BOOTHで頒布しました。
ところで、同人誌発行までジャンルでの同人活動実績はありませんでした。
- Webで公開した小説作品はゼロ
- Twitterに作品投稿なし、フォロワー数は1桁(身内含む)
- pixivなど作品投稿プラットフォームに未登録(旧ジャンルでのアカウントは持っていましたが、毛色が違うジャンルだったのでアカウントは分けることにしました)
…これ、同人誌を作っても注文が入らず誰にも読んでもらえないのでは?
かといって、作風を知ってもらうために事前に何か短編などを公開できるほどスケジュールの余裕があるわけでもない。
事前に冒頭~前半をサンプルとしてアップすることは考えていましたが、力を入れて書いた山場は後半。
前半だけでは面白くなくて離脱されてしまうかもしれない。
そこで、同人誌の頒布開始と同時にWebで全文公開することにしました。
「Webで読めてしまったら同人誌が全く売れないかもしれない」という迷いもありましたが、
- 頑張って書いた作品を誰か一人にでも最後まで読んでほしい
- 同人誌としてお金を払って求めていただくのだから、内容を確認して納得した上で手にとれるようにしたい
ということで腹をくくりました。
いろいろ考えるにあたり、同人を離れすぎていて界隈の空気感がわからなかったのもあり、こちらの記事を参考にさせていただきました。
ありがとうございました!

そもそもリアルイベントに参加しないのになぜ同人誌を作ったのか?
という話は、また別の機会に書きたいと思います。
同人誌発行とWeb全文公開の流れ
はじめて同人誌を頒布したときのスケジュールです。
【イベント10日~1週間前】お品書き、サンプルをアップ
TwitterとPixivにお品書きと作品のサンプル(前半部分)をアップ。
オンリー合わせのエアブー参加だったので、リアルイベントの方でもハッシュタグが賑わっており、たくさんの方にご覧いただけました。
反応ももらえてちょっと安心…!
まだ脱稿できていない段階でしたが、
「最後まで書いて完成させよう」
「同人誌を手に取ってくれる方がいるかも」
「ちゃんと本という形にして世に出そう」
というモチベーションがグッと上がりました。
今でも事前のサンプルアップは続けています。
結局イベント当日に全文公開はするのですが、脱稿ハイからの賢者タイムで「これ面白いのかな」「やっぱり頒布するのやめようかな」とブルーになってしまうので、その迷いを断ち切るために…。
【イベント当日】通販開始、Web公開
エアブー開始日の0時になったら、いよいよ同人誌の頒布開始です!
- BOOTHの店舗を公開、通販開始
- Pixivで作品を公開
- Twitterで告知
初回は張り切ってオンラインイベント開始時刻と同時に作業していましたが、最近は起きているのがつらかったり、そわそわして何も手につかなくなったりするので、フライングすることもしばしば…。
エアブーは開催期間が1週間あるので、最悪初日に頒布・公開が間に合わなくても最終日までに用意できればOKという心の余裕が持てるのがいいですね…。
【イベント最終日】Web非公開に or Web公開続行
初めてエアブーに参加したときは、エアブー終了とともにPixivの掲載分は非公開にしました。
その方が同人誌が捌けるかなと思って、はじめに「エアブー期間のみ全文公開します」と宣言していたためです。
実際は、エアブー期間中に同人誌が完売。
BOOTH入荷待ちメールの登録も何件かいただいていました。嬉しい…!
ただ、「エアブーが終わってPixivの方を非公開にしてしまったら、いま読みたいと思ってくれている方にどうやって作品を読んでもらったらいいんだろう…?」と悩んでしまいました。
そこで、次のオンラインイベントで同人誌再販+Pixivで期限を設けずに再公開しました。
これ以降、同人誌はすべて発行と同時に無期限で全文公開しています。
内容をWebで全文公開したら、同人誌は買ってもらえないのか?
結果として「Webで読めてしまったら同人誌が全く売れないかもしれない」という心配は、私の場合は杞憂でした。
これまで経過した中で一番人口が多く勢いのあるジャンルだったというものありますが、本は完売、Webでもたくさんの方に読んでいただけたという、私にとって想像以上に嬉しい結果になりました。
これ以降も数冊同人誌を発行しており、すべて全文公開スタイルです。
同人誌の注文数は作品の雰囲気によって変わっていますが(だいたいWeb公開分のインプレッションの数字と連動しますね)、前作に続いて同人誌をご注文してくれる方や「新作待っていました」とメッセージをくれる方もいて嬉しかったです。
「Webで読んで、ぜひ紙で読みたいと思って注文しました」
「本として手元に置いて何度も読みたいです」
「通販で注文しましたが、届くのが待ちきれずにWebでも読みました」
「リアルイベントの戦利品がまだ届かないのでPixivを見ていたら、全文読めるように公開されていてありがたかったです」
など、いろいろな反応がありました。
「Webで読んで気に入ったから同人誌を買う」という当初想定していた動線のほかにも「Webで公開していても紙で読みたい」「紙の本があってもWebで読めると嬉しい」という需要の存在がわかりました。
たしかに私も、大好きな作品は紙(家で読む)とWeb(出先や布団の中で読む)どちらでも読めると嬉しいですからね!
自分の作品に対してもそう思っていただけるってめちゃくちゃハッピーですね!
同人誌の内容をWebで全文公開するメリット
実際にやってみて、全文公開することのメリットはたくさんあると感じたのでご紹介します。
同人誌が売れなくても、作品を読んでもらえる
まずはこれです。
全文をどこにも公開していない状態で、同人誌がまったく売れないとなると、せっかく頑張って完成させた作品を誰にも読んでもらえません…。
私にとっては一番避けたい事態でした。
たとえ同人誌が1冊も売れなかったとしても、勢いのあるジャンルだからPixivに投稿して置けば最後まで読んでくれる人が何人かきっといるはず、と思うことで、作品の完成と印刷所への入稿ができました。
イメージとのミスマッチを防げる
「同人誌の注文前に、内容を最後まで読める状態にしている」というのは、私にとって保険のようなものでした。
表紙がいい感じにでき、サンプルの前半部分は初期に書いて何度も手を入れているため結構仕上がっている状態だと、サンプルへの反応がよくても「表紙とサンプルで期待値を上げすぎていないか?後半を読んで詐欺だと思われないか?」と不安になりました。
全文公開しておくことで「事前に全部読んで、イメージとのミスマッチや、苦手な表現の有無などを確認して、大丈夫だったら同人誌を注文していただければ嬉しい」という気持ちで頒布に臨めたのはよかったです。
Web再録のタイミングを見計らわなくていい
「同人誌の完売後、一定期間が経過したらWeb再録」というスタイルをよく見かけていたので、はじめは自分もそうするんだろうなと思っていました。
が、実際完売すると「もっとたくさんの人に読んでもらえたら嬉しいけど、増刷どうする?いつWeb再録する?すぐしたいけど大丈夫?」という迷いが頭の中をぐるぐる、そわそわ、落ち着かない…。
あらかじめWebで全文公開しておくことで「完売しても、買えなかった方や後から知った方にもラグなく読んでもらえる」のはメリットですね。
たくさんの人に読んでもらえる
同人誌を読んでくれる人の数は、最大でも発行部数までです。
一方で、Pixivなどの作品投稿プラットフォームでは、その10~100倍以上のビューがあります。
私は単純に「頑張って書いたからたくさんの人に読んでほしい」というオタクなので、同人誌で読んでもらえるのはもちろんWebで読んでくれる方がたくさんいるのも嬉しいです!
同人誌の内容をWebで全文公開するデメリット
とはいえ、いいこと尽くしというわけにはいきません。どんなデメリットがあるのでしょうか?
同人誌の頒布数に影響するかもしれない
私は実際やったことがないので比較や検証ができませんが「Webで公開しなければもっと同人誌の頒布数が伸びたかもしれない」とは常に思います…。
私の場合、一冊目は完売しましたが、一冊目の再販と二冊目以降は「多めにしておけばいいだろう」という気分で多めの部数で刷っています。
なので、完売までの道のりが遠く既刊の在庫が結構あります。
Web公開していなかったらもっと捌けていたのか、Web公開しているからここまでの部数が捌けたのか、永遠の謎です。
イベント前後の忙しい時期に作業が増える
私はオンラインイベントのみ参加なので、事前に準備していたBOOTHの通販ページとPixivの下書きを当日に公開・告知するだけでした。(といっても毎回直前に誤字を見つけたりしてドタバタになりますが)
リアルイベントにサークル参加したことはありませんが、準備がとても忙しいですよね…ただでさえ同人誌を作るという偉業を成し遂げているうえにイベント参加なんてすごすぎる。
リアルイベントに参加する場合は、Web公開作業をイベント前後にやるのは負担になりそうだと感じました。
まとめ:人それぞれに合ったスタイルで。Webで全文公開もアリ
実際にやってみて、オンラインのみで活動している私には同人誌の内容を発行と同時にWebでも全文公開するやり方が合っていました。
同人誌の頒布方法・作品の公開方法は人それぞれで正解がないのは大前提。
もし私のように、これまでまったく活動実績がない状態でいきなり同人誌を出す!という方がいたら(いるかな?)、Webでの全文公開も方法としてアリだと伝えたい。
この記事が参考になれば嬉しいです!
